基礎講座2-2 コア豆講座 エチオピア
こんにちは、せんせーです。
第2回はコーヒー発祥の地とも言われるエチオピアのお豆を紹介したいと思います。
名前;エチオピア(BNA)
ローストレベル;MEDIUM
酸味;HIGH
コク;MEDIUM
加工方法;水洗式
生産地;アフリカ(エチオピア)
キーワード;Citrus(シトラス)&Dark Cocoa(ダークココア)
相性の良い風味;ダークチョコレート・スイートシトラス
上記がBNAの基礎知識になります。「あれ、基礎講座2-1のケニアがKENだったのはケニア(Kenya)だから分かるけど、なんでエチオピアはBNA?ETHとかじゃダメなの?」と思った方も多いと思います。実はこれ、エチオピアで話されている言語の一つ「アムハラ語」がキーとなります。
「ቡና」、これ読めますか?実はこれがBNAの正体です。ቡና(Bunna)=Coffee=コーヒーです。エチオピアには他にも「Bunna dado naw(コーヒーは我々にとってパンである)」ということわざがあるくらい、エチオピアとコーヒーの結びつきは強いです。
前回講義のケニアの北隣にエチオピアがあります。アフリカの角とも呼ばれる場所にある国です。ある時放し飼いしていたヤギが興奮して跳ね回っている姿を確認したヤギ使い、カルディがそのそばで見つけた赤い実がコーヒーだったという伝説のある土地です。モカと呼ばれるコーヒーはエチオピア産コーヒーを指す場合もあるので、意外と皆さんにとっても身近なコーヒー生産地かもしれません。(モカの名前の由来はイエメンにあるモカ港なので、正確に言うとイエメンのモカ港から出荷されたコーヒーをモカと呼びます。エチオピアから取り寄せたコーヒーがモカ港からよく出荷されたためこのように呼ばれる場合があるということですね。)
余談はさておきスターバックスで販売されているBNAはと言うと、やはりアフリカ産のコーヒーであるので特徴的な風味を持っています。飲む前に口元に近づけて、まず初めに感じる感覚は深く煎られたカカオのような香りです。KENのような酸っぱさ・ジューシーさは感じられず、ただひたすらに深い香ばしさが広がります。口に含むと、その香ばしさはさらに広がります。それだけでなく、香りからはあまり感じられなかった酸味もそこに加わります。キーワードにあるCitrus&Dark Cocoaはまさに的を射ているとと思います。個人的にはオランジェットのような、チョコレートの甘み・深みにオレンジの酸味、皮の苦味を同時に感じられるフードと相性が特に良いと思いました。
では、次にパッケージデザインについての解説に移ります。描かれるデザインはジャバナと呼ばれるコーヒー器具。日本ではほとんど馴染みがないものだと思います。それもそのはず、この器具はエチオピアで伝統的に行われるコーヒーセレモニー「カリオモン」で使われる器具だからです。カリ=コーヒーノキの葉・オモン=一緒に、つまり一緒にコーヒーを楽しむという意味を持つ日本の茶道に近いそれは、お客様にコーヒーをもてなすものです。お客様に対して3杯のコーヒー(1杯目;アボル・2杯目;トーナ・3杯目;バラカ)をそれぞれ提供し、お客様に対して最大限のおもてなしを提供することがカリオモンの内容です。
今回の講義は以上とします。宿題は以下の問題を解いてきてください。
1.コーヒー発祥の伝説に出てくるヤギ使いの名前は?
2.BNAの由来は?
3.BNAのキーワードは?
4.BNAのパッケージデザインは?
ではまた〜。